ヘッドラインは、最初に思いついた言葉で決めない方がいいです。
方向性は悪くない。言いたいことも間違っていない。読者の悩みにも触れている。
それでも、なぜか弱い。
こういう見出しはよくあります。
原因は、アイデアではなく言葉の仕上げにあるかもしれません。
ヘッドラインは、何を言うかも大切です。
ただ、それと同じくらい、どう言うかも重要です。
抽象的すぎないか。長すぎないか。売り手の言葉になっていないか。商品名から始めて、読者の欲求が後回しになっていないか。
ここを最後に磨くことで、同じ内容でも反応は変わります。
前回の記事では、読者を動かすヘッドラインの作り方として、警告、強調、簡単さ、違い、直接呼びかけなどを解説しました。
今回は、ヘッドラインシリーズの仕上げ編です。
作った見出しを最後にどう磨くかを、4つの視点で見ていきます。
ヘッドラインは、作った後に磨くもの
ヘッドラインを考える時、多くの人は「いい言葉が降ってくる」のを待ちます。
しかし、実際のヘッドライン作りは、ひらめきよりも編集に近いです。
まず荒く作る。
次に、余計な言葉を削る。
さらに、抽象的な言葉を具体的にする。
最後に、読者の欲求に近い表現へ寄せる。
この順番で磨いていきます。
最初の見出しは、たいてい売り手目線になる
最初に出てくる見出しは、どうしても売り手目線になりやすいです。
「新サービスのお知らせ」
「コピーライティング講座のご案内」
「ホームページ改善プランについて」
「高品質なマーケティング支援」
「プロが教える集客ノウハウ」
これらは、売り手が言いたいこととしては自然です。
ただ、読者の欲求からは少し遠い。
読者が知りたいのは、サービス名や講座名だけではありません。
自分に何が起きるのか。どんな悩みが解決するのか。今読む理由があるのか。自分にもできそうなのか。
ここに近づけるために、ヘッドラインを磨く必要があります。
1. 抽象語を具体語に変える
1つ目は、抽象語を具体語に変えることです。
反応が弱いヘッドラインには、抽象的な言葉が多く入っています。
「改善する」
「成果を出す」
「売上を上げる」
「集客する」
「魅力を伝える」
「価値を高める」
「ブランディングする」
どれも悪い言葉ではありません。
ただ、これだけでは読者の頭に絵が浮かびにくいです。
抽象語は、読者の想像に負担をかける
たとえば、次の見出しを見てください。
「ホームページを改善する方法」
意味は分かります。
けれど、何をどう改善するのかは分かりません。
問い合わせを増やすのか。デザインを変えるのか。文章を直すのか。導線を整理するのか。信頼材料を足すのか。
読者が自分で想像しなければいけません。
これを具体化すると、こうなります。
「アクセスはあるのに問い合わせが来ないページで、最初に見直すべき3つの場所」
こちらの方が、状況も目的も見えます。
抽象語を具体語に変えるだけで、読者は自分ごとにしやすくなります。
使える書き換え例
「売上を上げる方法」
これを具体化すると、
「月3件の問い合わせを月10件に増やすために見直すべき導線」
「成約率が止まっているLPで、最初に直すべき最後の一文」
「価格で比較される商品を、価値で選ばれる商品に変える見せ方」
このようにできます。
「集客を改善する方法」
なら、
「紹介だけに頼らず、ホームページから相談を増やす導線の作り方」
「ブログ記事を読まれて終わりにせず、問い合わせへつなげる内部リンク設計」
「SNS投稿からメルマガ登録へつなげる最初の一文」
こう変えられます。
「魅力を伝える文章」
なら、
「商品の特徴を、読者が欲しくなるベネフィットへ変える文章」
「高い理由を、価格に納得できるストーリーへ変えるコピー」
「専門性を、相談したくなるプロフィールへ変える書き方」
という形にできます。
抽象語を見つけたら、「それは具体的に何がどう変わることか?」と問い直します。
その答えが、ヘッドラインを強くします。
2. 長すぎる見出しを削る
2つ目は、長すぎる見出しを削ることです。
ヘッドラインを強くしようとすると、つい情報を詰め込みたくなります。
読者の悩みも入れたい。
ベネフィットも入れたい。
数字も入れたい。
限定性も入れたい。
権威も入れたい。
その結果、見出しが長くなりすぎることがあります。
長い見出しは、読む前に疲れる
たとえば、次のような見出しです。
「アクセスはあるのに問い合わせが来ないホームページを、広告費を増やさず、デザインを変えず、読者の不安を消しながら、相談につながる導線に変える方法」
言いたいことは分かります。
ただ、少し長い。
情報が多すぎて、どこを読めばいいのか分かりにくくなります。
削るなら、こうです。
「アクセスはあるのに問い合わせが来ないページで、最初に見直すべき導線」
かなりスッキリします。
または、
「広告費を増やす前に見直したい、問い合わせが来ないページの導線」
こちらも自然です。
削ることで、主張がはっきりします。
削る時は、核になる言葉を残す
見出しを削る時は、何でも短くすればいいわけではありません。
核になる言葉は残します。
読者の悩み。
手に入る変化。
今読む理由。
この3つのうち、どれを残すかを決めます。
たとえば、
「文章が苦手な初心者でも、ユージン・シュワルツの考え方を使って、読者の欲求を刺激するヘッドラインを今日から作れるようになる方法」
これを削るなら、
「文章が苦手でも作れる、読者の欲求を刺激するヘッドラインの基本」
または、
「今日から使える、読者の欲求を刺激するヘッドラインの作り方」
このくらいで十分です。
使える削り方の例
長い見出し:
「特典を増やしてもなかなか売れない販売ページで、読者の不安を消しながら申し込みにつなげるクロージングコピーの作り方」
削った見出し:
「特典を増やしても売れない時に見直すクロージングコピー」
さらに短くするなら、
「特典を増やしても売れない理由」
別方向にするなら、
「読者の不安を消すクロージングコピーの作り方」
長い見出し:
「高いと言われやすい商品を、価格ではなく価値で選ばれる商品に変えるための見せ方」
削った見出し:
「高い商品を、価値で選ばれる商品に変える見せ方」
さらに強くするなら、
「高いと言われる商品が、価値で選ばれる理由」
削ることで、見出しの焦点がはっきりします。
3. 読者の言葉に置き換える
3つ目は、読者の言葉に置き換えることです。
売り手は、専門用語を使いがちです。
マーケティング導線。
CVR改善。
CTA最適化。
ベネフィット訴求。
顧客教育。
ポジショニング。
これらの言葉が悪いわけではありません。
ただ、読者が普段使っていない言葉だと、距離が生まれます。
読者は、自分の言葉に反応する
たとえば、
「CVRを改善するLP設計」
と言われても、ピンと来ない人がいます。
それよりも、
「アクセスはあるのに問い合わせが来ないページの直し方」
の方が、悩みに近い。
「CTA最適化」
よりも、
「申し込みボタンの前で読者が止まる理由」
の方が分かりやすい。
「ベネフィット訴求」
よりも、
「商品の特徴を、欲しくなる言葉に変える方法」
の方が読者に届きます。
読者の頭の中にある言葉へ置き換える。
これが大切です。
使える置き換え例
「マーケティング導線」
読者の言葉にすると、
「問い合わせまでの流れ」
「読者が相談するまでの道筋」
「ページを読んだ人が次に進む流れ」
「集客から申し込みまでの流れ」
「CVR改善」
読者の言葉にすると、
「問い合わせを増やす」
「申し込み率を上げる」
「読まれて終わるページを、相談につなげる」
「アクセスをムダにしない」
「CTA」
読者の言葉にすると、
「申し込みボタン」
「問い合わせボタン」
「最後に押してもらう場所」
「読者が行動する入口」
「ポジショニング」
読者の言葉にすると、
「選ばれる理由」
「他ではなくあなたに頼む理由」
「価格で比較されない見せ方」
「自分の商品が何者なのかを伝える言葉」
このように置き換えると、見出しが一気に読みやすくなります。
専門用語を使うなら、読者の理解度に合わせる
もちろん、専門用語を使っていい場合もあります。
読者がマーケターやコピーライターなら、「CTA」「CVR」「ポジショニング」でも伝わります。
しかし、経営者、個人事業主、士業、店舗オーナー向けなら、もう少し日常の言葉にした方が届きやすいことがあります。
読者の不安を外し、信頼を足すヘッドラインの作り方でも書いたように、読者は「自分にも分かりそう」「自分にも関係ありそう」と感じた時に読み進めやすくなります。
読者の言葉に置き換えることは、そのための大切な仕上げです。
4. 商品名ではなくベネフィットから始める
4つ目は、商品名ではなくベネフィットから始めることです。
多くのヘッドラインは、商品名やサービス名から始まります。
「コピーライティング講座」
「ホームページ診断」
「マーケティングコンサル」
「新しいLP制作サービス」
「AI動画制作プラン」
もちろん、商品名を出すこと自体は悪くありません。
ただ、読者がまだ商品に強い興味を持っていない段階では、商品名から入っても弱いことがあります。
読者は、商品名より自分の変化に反応する
たとえば、
「コピーライティング講座」
よりも、
「自分の商品を、売れる言葉に変えるコピー講座」
の方が読者の欲求に近くなります。
「ホームページ診断」
よりも、
「問い合わせが来ない原因を見つけるホームページ診断」
の方が、読む理由が見えます。
「マーケティングコンサル」
よりも、
「価格で比較されない売り方を作るマーケティング相談」
の方が、変化が伝わります。
商品名は、売り手にとって大切です。
しかし、読者にとって大切なのは、その商品によって何が変わるかです。
だから、ヘッドラインではベネフィットを先に出した方が強くなることがあります。
使える書き換え例
商品名から始まる見出し:
「LP制作サービスのご案内」
ベネフィットから始めると、
「問い合わせにつながる導線まで設計するLP制作サービス」
または、
「読まれて終わらない、相談につながるLP制作」
商品名から始まる見出し:
「プロフィール作成サポート」
ベネフィットから始めると、
「初対面でも信頼されるプロフィールの作り方」
または、
「専門性が伝わり、相談したくなるプロフィール作成サポート」
商品名から始まる見出し:
「AI動画制作プラン」
ベネフィットから始めると、
「あなたのサービスを、短時間で分かりやすく伝えるAI動画制作」
または、
「説明しにくい商品を、1本の動画で伝わる形にするAI動画制作」
商品名から始まる見出し:
「セールスレター添削」
ベネフィットから始めると、
「読者が途中で止まる原因を見つけるセールスレター添削」
または、
「申し込み前の迷いを消すセールスレター添削」
このように、商品名の前に読者の得られる変化を置く。
それだけで見出しの印象は変わります。
4つの仕上げ方をどう使うか
ここまで、ヘッドラインを磨く4つの仕上げ方を見てきました。
抽象語を具体語に変える。
長すぎる見出しを削る。
読者の言葉に置き換える。
商品名ではなくベネフィットから始める。
この4つは、どれも最後の編集作業です。
まずは荒く作ってから直す
最初から完璧なヘッドラインを作ろうとすると、手が止まります。
まずは荒く書いて大丈夫です。
その後で、今回の4つを使って磨きます。
たとえば、最初にこう書いたとします。
「ホームページ改善サービスのご案内」
これを磨いていきます。
商品名から始まっているので、ベネフィットから始めます。
「問い合わせを増やすホームページ改善サービス」
まだ少し抽象的なので、具体化します。
「アクセスはあるのに問い合わせが来ないページの改善サービス」
もう少し読者の言葉に寄せます。
「アクセスはあるのに問い合わせが来ない原因を見つけるホームページ診断」
さらに削ります。
「問い合わせが来ない原因を見つけるホームページ診断」
このように、段階的に磨けば見出しは強くなります。
あなたのビジネスにどう応用するか?
まず、自分のヘッドラインをひとつ選んでください。
ブログ記事のタイトルでも、LPのファーストビューでも、メルマガ件名でも構いません。
そして、次の4つを順番に確認します。
抽象語が入っていないか。
長すぎないか。
読者が普段使う言葉になっているか。
商品名より先に、読者のベネフィットが見えているか。
このチェックだけでも、見出しはかなり変わります。
10本作って、4つの視点で磨く
ヘッドラインは、1本だけ考えて終わりにしない方がいいです。
同じテーマで10本作ります。
その後で、4つの視点で直します。
たとえば「ヘッドライン改善」の記事なら、最初はこう出せます。
「ヘッドラインを改善する方法」
「読まれる見出しの作り方」
「売れる見出しの基本」
「コピーライティングの見出し改善」
「反応が取れるタイトルの作り方」
ここから磨きます。
「読まれない見出しを、本文へ進ませるヘッドラインに変える方法」
「商品説明で終わる見出しを、読者の欲求に刺さる見出しへ変える4つの仕上げ方」
「ヘッドラインが弱い時に見直したい、言葉の削り方と具体化」
「反応が取れない見出しを磨く4つのチェックポイント」
こうして比べると、どの見出しが読者に近いか見えてきます。
最後は、読者の欲求に近いものを選ぶ
ヘッドラインを磨く時、最後に見るべきなのは読者の欲求です。
売り手が言いたいことではありません。
読者が知りたいこと、避けたいこと。読者が手に入れたい変化。
ここに一番近いものを選びます。
読者の欲求を刺激するヘッドラインの作り方でも解説したように、強いヘッドラインは読者の中にすでにある欲求を刺激しています。
だから最後の仕上げでも、必ず読者側から見直します。
ヘッドラインは、思いつきで決めるものではありません。
作って、削って、具体化して、読者の言葉に寄せていくものです。
抽象語を具体語に変える。
長すぎる見出しを削る。
読者の言葉に置き換える。
商品名ではなくベネフィットから始める。
この4つを使うだけで、反応が取れないヘッドラインはかなり磨かれます。
そして、磨かれたヘッドラインは、ただ目立つだけでなく、読者が「これは自分に関係ある」と感じる入口になります。


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