ヘッドラインを作る時、多くの人は商品を説明しようとします。
どんな商品なのか。どんな機能があるのか。何を提供しているのか。どんな特徴があるのか。
もちろん、それらは大切です。
ただ、読者が本当に知りたいのは、商品そのものではありません。
それを使うことで、自分に何が起きるのか。
今の状態から、どんな状態へ変わるのか。
ここが見えた時、ヘッドラインは一気に強くなります。
前回の記事では、読者の不安を外し、信頼を足すヘッドラインの作り方として、制限を取り払う、質問にする、方法を約束する、権威を結びつけるといった見せ方を解説しました。
今回はその続きです。
ヘッドラインで「変化」を見せる方法を、ユージン・シュワルツのヘッドライン強化法をもとに整理していきます。
ヘッドラインで大事なのは「変化」が見えること
読者は、商品名を見ただけでは動きません。
「ホームページ改善サービス」
「コピーライティング講座」
「新しい集客ツール」
これだけでは、何となく内容は分かります。
けれど、読みたい気持ちは強くなりにくいです。
なぜなら、読者の頭の中に変化が浮かばないからです。
人は、変化が見えると気になる
たとえば、次の見出しならどうでしょうか。
「アクセスはあるのに問い合わせが来ないページを、相談につながる導線に変える方法」
この方が、何がどう変わるのか分かります。
今の状態は、アクセスはあるのに問い合わせが来ない。
変化後は、相談につながる導線になる。
このビフォーアフターが見えるから、読者は自分ごととして考えやすくなります。
ヘッドラインは、商品説明ではなく変化の入口です。
読者に「それなら自分も知りたい」と思ってもらうには、何が変わるのかを見せる必要があります。
1. ビフォーアフターで変化を見せる
1つ目は、ビフォーアフターです。
これは最も分かりやすいヘッドライン強化法のひとつです。
売れなかった商品が売れた。問い合わせが来なかったページから相談が来た。古いブランドが若者に選ばれた。高すぎる商品が欲しい商品に変わった。
このように、前後の変化を見せると読者は理由を知りたくなります。
変化前と変化後を一文に入れる
たとえば、次のような見出しです。
「問い合わせゼロのホームページを、相談が入る導線に変える方法」
「売れない商品説明を、欲しくなるオファーに変えるコピーの作り方」
「古いブランドが、若者に選ばれるブランドへ変わった理由」
どれも、変化前と変化後が見えます。
読者は、ただ方法を知りたいのではありません。
その方法によって、自分がどう変われるのかを知りたいのです。
ヘッドラインにビフォーアフターがあると、その変化が一瞬で伝わります。
2. 新しさを強調する
2つ目は、新しさです。
人は、新しい方法、新しい発見、新しい切り口に反応します。
ただし、単に「新しい」と言えばいいわけではありません。
何が新しいのか。
これまでと何が違うのか。
なぜ今それを知る必要があるのか。
ここまで見せると、ヘッドラインは強くなります。
新しさは、古い常識との違いで伝わる
たとえば、
「新しいコピーの書き方」
だけでは少し弱いです。
それよりも、
「商品説明から始めない、新しいセールスコピーの書き方」
の方が違いが見えます。
これまで多くの人は、商品説明から始めていた。
しかし、新しい切り口では、読者の欲求や問題から始める。
この違いが見えるから、読者は「どういうこと?」と感じます。
新しさは、ただの新発売ではありません。
読者の常識を少しズラす切り口でもあります。
3. 独自性・限定性を強調する
3つ目は、独自性や限定性です。
読者は、どこにでもある話には反応しにくくなります。
同じようなノウハウ、同じようなサービス、同じような記事が増えているからです。
そこで、ヘッドラインでは「この話ならでは」の要素を見せる必要があります。
「ここでしか読めない理由」を作る
たとえば、
「ヘッドラインを改善する方法」
よりも、
「ユージン・シュワルツに学ぶ、ヘッドラインを強化する38の方法」
の方が強くなります。
なぜなら、誰の考え方をもとにしているのかが分かるからです。
また、
「コピー講座」
よりも、
「LP、メルマガ、クロージングまで一気通貫で整えるコピー講座」
の方が、独自性が見えます。
限定性は、ただ「限定」と書くことではありません。
他では得られない視点、独自の切り口、特定の人に向けた内容を見せることです。
読者の欲求を刺激するヘッドラインの作り方でも触れたように、読者の欲求に近い言葉を使うだけでなく、「なぜこの記事を読むべきなのか」まで見せると、本文へ進みやすくなります。
4. 読者への挑戦にする
4つ目は、読者への挑戦です。
ヘッドラインを質問やクイズのようにすると、読者は自分ごととして考え始めます。
「あなたは見抜けますか?」
「どちらが売れる見出しか分かりますか?」
「このLPのどこで読者が止まっているか分かりますか?」
こうした見出しは、読者を参加させます。
挑戦されると、確かめたくなる
たとえば、
「売れる見出しの作り方」
よりも、
「どちらが売れる見出しか、あなたは見抜けますか?」
の方が、読者は反応しやすくなります。
なぜなら、自分の判断力を試したくなるからです。
挑戦型のヘッドラインは、教育コンテンツや講座記事と相性が良いです。
特に、ビフォーアフターや事例比較と組み合わせると強くなります。
ただし、読者を見下すような言い方は避けた方がいいです。
あくまで、楽しみながら参加してもらう形にする。
その方が、記事への入口として自然になります。
5. 体験談・引用風にする
5つ目は、体験談や引用風のヘッドラインです。
人は、売り手の主張よりも、誰かのリアルな言葉に反応することがあります。
「この方法は効果があります」
よりも、
「まさか、見出しを変えただけで問い合わせが来るとは思いませんでした」
の方が、体験として伝わります。
人の声にすると、リアリティが出る
たとえば、次のような見出しです。
「文章が苦手な私でも、商品の見出しを10本作れました」
「最初は半信半疑でした。でも、CTAの一文を変えたら反応が変わりました」
「広告費を増やす前に、ページの言葉を見直すべきだと気づきました」
こうした表現は、読者の警戒心を少し下げます。
売り手が直接「すごい」と言うより、体験した人の言葉として見えるからです。
もちろん、実際の声を使う場合は、内容を正確に扱う必要があります。
作り話のような体験談は、すぐに安っぽくなります。
本当にあった声を使うか、記事内では「体験談風の見せ方」として例文に留めるのが安全です。
6. 置き換え表現にする
6つ目は、置き換え表現です。
これは、商品や方法を、読者がすでに知っている別の価値に置き換える技術です。
たとえば、ただの求人を「給料付きの2年間の旅」と見せる。
ただの相談を「判断を整理する時間」と見せる。
ただの講座を「自分の商品を売れる形に整える場」と見せる。
このように置き換えると、商品への印象が変わります。
商品名ではなく、意味で見せる
たとえば、
「コピーライティング講座」
だけでは、勉強のイメージになります。
一方で、
「自分の商品を、売れる言葉に変える2時間」
と書くと、意味が変わります。
講座ではなく、変化の時間として見えるからです。
「ホームページ診断」
よりも、
「問い合わせを止めている一文を見つける診断」
の方が、読者は価値をイメージしやすくなります。
置き換え表現のポイントは、商品を別の言葉で言い換えることではありません。
読者にとっての意味に変換することです。
7. 象徴化して印象に残す
7つ目は、象徴化です。
象徴化とは、主張を直接言わず、同じ意味を持つ別の現実で表現することです。
少し難しく聞こえますが、要するに「印象に残る形に変える」ということです。
たとえば、
「広告費が無駄になっています」
よりも、
「穴の空いたバケツに水を注いでいませんか?」
の方がイメージしやすくなります。
抽象的な問題を、見える形にする
象徴化が強いのは、読者の頭に絵が浮かぶからです。
問い合わせ導線が弱い。
これだけでは抽象的です。
でも、
「せっかく来た見込み客が、出口のない迷路に入っている」
と表現すると、状態が見えます。
売上が漏れている。読者の迷いをほどく。商品の魅力に光を当てる。見込み客の背中をそっと押す。
こうした表現は、抽象的なマーケティング課題をイメージしやすくします。
ただし、象徴化はやりすぎると分かりにくくなります。
読者がすぐに意味を理解できる比喩や象徴を選ぶことが大切です。
7つの強化法をどう使い分けるか
ここまで、変化を見せる7つのヘッドライン強化法を見てきました。
ビフォーアフターで変化を見せる。
新しさを強調する。
独自性・限定性を出す。
読者への挑戦にする。
体験談・引用風にする。
置き換え表現にする。
象徴化して印象に残す。
どれも、商品説明から抜け出すための方法です。
テーマによって使う型を変える
たとえば、成功事例の記事なら、ビフォーアフターやドラマ化が向いています。
新しいノウハウを紹介するなら、新しさや独自性が使いやすいです。
読者参加型の記事なら、挑戦型のヘッドラインが合います。
お客様の声があるなら、体験談・引用風も使えます。
抽象的なテーマを分かりやすくしたい場合は、置き換え表現や象徴化が役立ちます。
大切なのは、全部を一度に使わないことです。
ひとつのヘッドラインでは、1つか2つの型に絞る方が自然です。
あなたのビジネスにどう応用するか?
まず、自分のヘッドラインを見直してみてください。
商品説明だけになっていないか。サービス名だけで終わっていないか。読者が手に入れる変化が見えるか。
ここを確認します。
もし変化が見えないなら、今回の7つの型から選んで書き換えてみてください。
ビフォーアフターにできないか考える
最初に試しやすいのは、ビフォーアフターです。
「何がどう変わるのか」を一文に入れます。
問い合わせが来ない状態から、相談につながる状態へ。
売れない商品説明から、欲しくなるオファーへ。
普通の求人広告から、参加したくなる物語へ。
このように変化を入れるだけで、見出しは強くなります。
商品を別の意味に置き換える
次に、商品を読者にとっての意味へ置き換えます。
講座なら、学習ではなく変化の時間。
コンサルなら、相談ではなく判断の整理。
診断なら、チェックではなく売上の穴を見つける作業。
このように置き換えると、商品がただのサービス説明ではなくなります。
勢いづけ コピーライティングでも書いたように、売れるコピーは読者の中にある欲求を見つけ、それを商品へ向かって流していきます。置き換え表現は、その流れを作るためにも使えます。
読者に参加してもらう
最後に、挑戦型のヘッドラインも試してみてください。
どちらが売れる見出しか分かりますか?
あなたのLPは、どこで読者が止まっているでしょうか?
この文章のどこを変えると、問い合わせが増えると思いますか?
こうした問いは、読者を読む側から参加する側へ変えます。
ヘッドラインで読者を参加させられると、本文への入り方も変わります。
強いヘッドラインは、商品を説明するだけではありません。
読者が手に入れる変化を見せています。
何がどう変わるのか。どんな新しさがあるのか。どんな体験に置き換えられるのか。どんな象徴で印象に残せるのか。
ここを考えることで、ヘッドラインはただのタイトルから、本文を読みたくさせる入口に変わります。


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