新商品は毎年、数え切れないほど発売されています。
しかし、数年後も売り場に残っている商品は一部です。さらに、消費者の習慣まで変える商品となれば、その数はもっと少なくなります。
長く売れ続ける商品には、どのような違いがあるのでしょうか。
品質が高かったから売れた。広告費をかけたから認知された。運よく時代の流れに乗れた。
もちろん、どれも成功へ影響します。ただし、それだけでは説明できません。
ポカリスエットは、発売初年度に3000万本を配り、飲む場面を体験してもらいました。UCCは、瓶を返す不便から、持ち運べる缶コーヒーを作っています。
クイックルワイパーは、掃除機を出すほどでもない汚れへ、新しい選択肢を提案しました。アタックは洗浄力を高め、同じ回数を洗える洗剤を4分の1サイズにしています。
さらに、じゃがりこは女子高校生がカバンへ入れて持ち歩く場面から、カップ型の商品を設計しました。
商品カテゴリーは違っても、成功までの考え方には共通点があります。
ここからは、ヒット商品を生んだ企業事例を比べながら、7つの特徴を見ていきましょう。
そもそもヒット商品とは何か?
ヒット商品という言葉に、明確な一つの基準はありません。
短期間に大量販売した商品もあれば、何十年も売れ続ける商品もあります。また、新しいカテゴリーを作り、競合商品の開発まで促した商品もヒットと呼べるでしょう。
売上だけで判断すると、一時的なブームも含まれます。
一方、マーケティングの視点では、継続購入や認知度も重要です。さらに、顧客の行動や市場の基準を変えたかどうかも見逃せません。
一時的な話題とロングセラーは違う
SNSで急速に拡散され、短期間で売り切れる商品があります。
ただし、話題が落ち着いた後に購入されなければ、長期的なブランド資産にはなりにくいでしょう。
ロングセラー商品は、目新しさが薄れた後も選ばれます。そのため、継続的に利用する理由が必要です。
味がおいしい。使いやすい。負担が減る。人へ勧めやすい。
こうした価値が、日常生活の中へ定着しています。
市場の習慣を変えたかどうか
ヒット商品の中には、既存市場で売れただけでなく、新しい行動を定着させたものがあります。
ポカリスエットは、汗をかいた時に水分とイオンを補う考え方を広めました。UCCミルクコーヒーは、外出先でもコーヒーを飲める習慣を作っています。
つまり、商品を選んでもらうだけでなく、使う機会そのものを増やしました。
このような商品は、一時的な売上を超えて市場へ影響を与えます。
特徴1.大きな悩みより、放置された小さな不便を見つける
ヒット商品の出発点は、必ずしも大きな社会問題ではありません。
むしろ、普段は我慢できるため、苦情にもならない不便から生まれる場合があります。
UCCは「飲み切れない不便」を拾った
UCC創業者の上島忠雄は、駅で瓶入りのミルクコーヒーを購入しました。しかし、発車ベルが鳴り、当時は瓶を売店へ返す必要があったため、飲み切らずに返却します。
この体験から、持ち運べて常温保存できるコーヒーを構想しました。その後、1969年に世界初の缶コーヒーを発売しています。
飲み残しは、小さな不便です。
しかし、同じ不便を感じていた人は、ほかにもいたはずです。喫茶店へ入る時間がなくても、移動中にコーヒーを飲みたい需要がありました。
クイックルワイパーは掃除の隙間へ入った
床へ髪の毛が落ちていても、掃除機を取り出すほどではない時があります。
雑巾なら静かに掃除できますが、床へかがむ負担が生じます。使用後には雑巾を洗わなければなりません。
クイックルワイパーは、こうした中間の不便を解消しました。
花王は、紙おむつや生理用品で使っていた不織布を、フローリング掃除へ応用しています。商品は1994年に発売され、6年後には累計2000万本へ達しました。
顧客が苦情を言わない不便を探す
強い不満があれば、顧客は企業へ伝えます。
一方、我慢できる不便は、わざわざ報告されません。「面倒だが仕方ない」と受け入れられているからです。
そのため、アンケートで欲しい商品だけを尋ねても、答えが出ない場合があります。
顧客が何を諦めているのか。どの行動を後回しにしているのか。何を使わずに済ませているのか。
こうした行動の観察が、商品開発の入口になります。
特徴2.商品より先に、使う場面を決める
売れない商品には、機能の不足だけでなく、使う場面が見えない問題もあります。
優れた機能を説明されても、生活のどこへ入るのか分からなければ購入へ進めません。
じゃがりこは外で食べる場面から始まった
じゃがりこは、女子高校生がカバンへ入れて持ち歩ける商品として開発されました。
そのため、袋菓子ではなく箱やカップが検討されます。さらに、手を汚しにくく、一本ずつ食べられる形へ整えられました。
開発の順番が重要です。
ポテト菓子を作ってからターゲットを決めたのではなく、女子高校生が外で食べる場面から商品を逆算しています。
その結果、容器、形、食感、名前が一つの利用場面へつながりました。
ポカリスエットは飲む場面を体験させた
ポカリスエットは、1980年に「汗の飲料」として発売されました。
しかし、新しいコンセプトは、発売しただけでは理解されません。そこで大塚製薬は、汗をかいている人に商品を配り、水分とイオンを補う価値を体験してもらいました。
初年度の配布本数は3000万本です。
この施策の目的は、単なる認知拡大ではありません。
商品が価値を発揮する場面で飲んでもらい、独特の味にも理由があると理解してもらうことでした。
使用場面から考えると設計条件が見える
「誰向けの商品か」だけでは、設計条件が不足します。
同じ人でも、朝と夜では求めるものが違います。また、自宅で使うのか、外へ持ち出すのかによって、適した形も変わります。
そこで、次の条件まで具体化します。
誰が使うのか。どこで使うのか。何をしている時か。使用できる時間はどれくらいか。
利用場面が具体的になるほど、商品に必要な機能を判断しやすくなります。
特徴3.強い競合を倒さず、使われていない隙間へ入る
新商品を考える時、業界最大手の商品に勝とうとしがちです。
しかし、資金や認知度で劣る企業が、同じ基準で競争するのは簡単ではありません。
そこで、競合が選ばれにくい場面を探します。
クイックルワイパーは掃除機を否定しなかった
クイックルワイパーは、掃除機の吸引力へ勝とうとした商品ではありません。
大量のゴミやカーペットには、掃除機が向いています。一方、フローリング上の髪の毛や細かなホコリなら、軽いワイパーが便利です。
つまり、掃除機を置き換えるより、掃除機を出しにくい瞬間へ入りました。
競合の弱点を攻撃したのではなく、競合が使われていない時間を市場へ変えたのです。
じゃがりこはポテトチップスと別の食べ方を作った
カルビーには、すでにポテトチップスがあります。
じゃがりこが同じ形と袋で登場すれば、味や価格で比較されたでしょう。
ところが、じゃがりこは硬いスティックをカップへ入れました。そのため、一本ずつ食べる独自の体験が生まれます。
家で袋を広げる菓子と、カバンへ入れて外で食べる菓子は共存できます。
強い既存商品があっても、使う時間や場所を変えれば、新しい需要を作れるのです。
競合を否定すると市場が狭くなる
新商品を売るために、「従来品は古い」と伝える方法があります。
ただし、既存商品を気に入っている顧客まで否定しかねません。
用途ごとの違いを示せば、対立を避けられます。
本格的に解決する時は既存商品を使い、短時間で済ませたい時は新商品を選ぶ。この関係なら、顧客は状況に応じて使い分けられます。
特徴4.量や手間を減らしても、価値は高められる
商品は、量が多いほど価値が高いとは限りません。
顧客が欲しいのは、中身の重さではなく、得られる結果だからです。
アタックは洗剤を4分の1サイズにした
花王は1987年、コンパクト衣料用洗剤「アタック」を発売しました。
バイオ技術で洗浄力を高め、従来の4分の1サイズを実現しています。同じ回数を洗えるため、買い物と収納の負担も減りました。
箱だけを小さくすれば、実質的な減量に見えます。
しかし、アタックは少量で汚れを落とす性能を高めました。そのため、小ささが弱点ではなく、技術力の証明になります。
小型化は物流にも影響する
商品が小さくなれば、家庭の収納だけでなく、物流にも変化が生まれます。
一台のトラックへ多く積めるため、輸送効率が高まります。また、包装資材や廃棄物も減らせるでしょう。
花王は、アタックを代表例として、製品の濃縮が資源や環境負荷の削減につながると説明しています。
つまり、顧客の便利さと企業の効率化が同じ方向を向いています。
この関係を作れる商品は、継続しやすくなります。
情報商品もコンパクト化できる
講座やコンサルティングでも、量が価値だと思われがちです。
動画が100本ある。面談が20時間ある。資料が500ページある。
ただし、顧客の目的は、すべてを見ることではありません。必要な結果へ到達することです。
内容を絞り、迷わず実践できるなら、少ない方が価値になる場合があります。
ただし、単なる削減では不満を招きます。アタックのように、結果を維持できる性能が先に必要です。
特徴5.売れない原因が商品なのか、理解不足なのかを分ける
新商品が売れない時、内容や価格をすぐ変更したくなります。
ただし、商品へ問題がある場合と、価値が伝わっていない場合では、対応が違います。
ポカリスエットは体験すると評価が変わった
ポカリスエットは、発売当初から分かりやすい味の飲料ではありませんでした。
ところが、汗をかいた時に飲むと、控えめな甘さが飲みやすさへ変わります。大塚製薬は、商品が価値を発揮する場面を見極めていました。
そこで、味をすぐ変えるのではなく、汗をかく場所で試飲してもらいます。
商品の問題と、飲み方が伝わっていない問題を分けたのです。
UCCも世界初だけでは売れなかった
UCCの缶コーヒーは1969年に発売されましたが、当初は売上が伸びませんでした。
転機になったのは、翌年の大阪万博です。広い会場で持ち運べる飲料として価値を発揮し、その後、全国へ広がりました。
世界初という事実だけでは、購入理由になりません。
消費者が便利さを体験し、日常での使い方を理解して初めて市場が動きました。
市場教育を続ける条件
売れない商品を信じ続ければ、いつかヒットするわけではありません。
市場教育を選ぶには、体験後の反応を確認する必要があります。
特定の場面では満足度が高い。継続購入が起きている。顧客が誰かへ勧めている。
こうした兆候があれば、理解不足を解消する価値があります。
一方、体験後も不満が多いなら、商品改善が必要です。市場教育と独りよがりの境目は、実際の顧客反応にあります。
特徴6.顧客が見つけた使い方を育てる
企業が想定した使い方と、顧客の行動が一致するとは限りません。
説明書どおりに使われていないからといって、すぐ否定すると、新しい需要を見落とします。
顧客は商品開発者が知らない価値を見つける
利用者は、自分の生活に合わせて商品を工夫します。
別の商品と組み合わせる。想定外の時間に使う。家族や友人へ分ける。
こうした行動が複数の顧客で起きているなら、偶然ではないかもしれません。
安全性に問題がなければ、なぜその使い方が選ばれるのかを調べる価値があります。
じゃがりこの「あげりこ」
じゃがりこは一本ずつ取り出せるため、友人へ渡しやすい商品です。
カルビーは、じゃがりこを誰かへ渡す行動を「あげりこ」と名付け、企画へ発展させました。2022年の調査では、回答した女子高校生の44.1%が、誰かへじゃがりこを渡した経験があると答えています。
企業がゼロから行動を作ったわけではありません。
すでに起きていた行動へ名前を付け、広げやすくしたのです。
顧客の声をそのまま採用しない
顧客行動は重要ですが、要望をすべて商品へ入れるべきではありません。
相反する意見もあり、製造や採算に合わない要望も出ます。
企業の役割は、声の奥にある理由を見つけることです。
なぜその機能を求めるのか。どんな場面で困っているのか。別の方法でも解決できないか。
表面的な要望ではなく、行動の背景を商品へ反映します。
特徴7.機能だけでなく、覚えられる意味を作る
優れた商品でも、思い出してもらえなければ購入候補に入りません。
そのため、ヒット商品には、名前、色、形、コピーなど、記憶へ残る要素があります。
商品名がカテゴリーを作る
「じゃがりこ」という名前は、じゃがいもと、開発担当者の友人であるりかこさんの名前から生まれました。
既存のスナックカテゴリーを説明する名前ではないため、独立したブランドとして覚えられます。
また、「じゃが」という音から、じゃがいもも連想できます。
意味がまったく分からない造語より、商品との接点を残した名前です。
色と形が売り場で広告になる
UCCミルクコーヒーは、茶色、白、赤の組み合わせを長く使用してきました。
この3色は2019年、「色彩のみからなる商標」として登録されています。食品業界では初の事例でした。
商品名を読まなくても、色で思い出せる状態は強いブランド資産です。
同じように、じゃがりこのカップやポカリスエットの青と白も、売り場で商品を見分ける目印になります。ポカリスエットのデザインは、水分と電解質を補給する商品の本質を表現したものです。
話したくなる特徴が口コミを助ける
口コミは、企業が直接命令して起こせるものではありません。
人へ伝えやすい特徴があると、会話が生まれやすくなります。
「世界初の缶コーヒー」「4分の1サイズの洗剤」「女子高校生のカバンから生まれた菓子」のように、短く説明できる物語は強い材料です。
商品の価値を一言で伝えられるかどうかは、口コミの広がりにも影響します。
ヒット商品はアイデアだけで生まれない
成功事例を読むと、優れた着想へ目が向きます。
しかし、思いつきだけでは商品になりません。
技術的な問題を解決する
UCCは缶コーヒーの開発で、コーヒーとミルクの分離に直面しました。
さらに、高熱殺菌による風味の変化や、缶の鉄イオンによる変色も課題になります。そこで製缶会社と協力し、缶の内側へ特殊なコーティングを施しました。
「コーヒーを缶へ入れる」という発想は簡単です。
ただし、常温で流通できる品質へ仕上げるには、専門技術が必要でした。
使い方まで設計する
アタックは洗剤を濃縮しただけではありません。
少量を正しく使えるよう、計量スプーンを導入しました。同じ回数を洗えることも伝え、新しい使い方へ移行しやすくしています。
新商品が従来と異なるなら、顧客は使い方に迷います。
商品性能だけでなく、理解しやすい説明や道具まで用意する必要があります。
販売現場までつなげる
商品が完成しても、売り場へ並び、顧客へ届かなければ売上にはなりません。
ポカリスエットは、社員が汗をかく場所へ出向きました。UCCも、大阪万博という商品価値が伝わりやすい場所を活用しています。
開発、製造、流通、販売、体験。
これらがつながって、アイデアは事業へ変わります。
ヒット商品を作る時に避けたい3つの勘違い
成功事例は参考になります。
しかし、表面的にまねると、判断を誤る可能性があります。
勘違い1.変わった商品なら売れる
珍しい名前や形は、注意を引きます。
ただし、注目された後に価値がなければ、継続購入は起きません。
じゃがりこのカップには、持ち運びやすさと食べやすさがあります。アタックの小さな箱には、少量で洗える性能がありました。
奇抜さを目的にせず、顧客の行動を改善する理由が必要です。
勘違い2.顧客の声を全部聞けばよい
顧客の声は重要です。
一方、すべての要望を入れると、商品コンセプトがぼやけます。また、顧客はまだ存在しない商品を具体的に説明できない場合もあります。
そこで、要望より行動を観察します。
何を我慢しているのか。どんな工夫をしているのか。どの場面で商品を使わないのか。
言葉と行動の両方から、必要な価値を見つけます。
勘違い3.広告を増やせば売れる
認知不足なら、広告は役立ちます。
しかし、使用場面が分からない商品へ広告を増やしても、理解は深まりません。
ポカリスエットは体験を通じて、飲む理由を伝えました。UCCも万博会場で、持ち運べる便利さを実感してもらっています。
広告の前に、何を理解してほしいのかを整理する必要があります。
ヒット商品のアイデアを見つける7つの質問
ヒットを確実に予測する方法はありません。
ただし、売れる可能性を高める質問は使えます。
- 顧客が面倒だから後回しにしている行動は何か
- 既存商品を使うほどでもない場面はどこか
- 商品を使える時間や場所を増やせないか
- 顧客は想定外の使い方をしていないか
- 結果を保ったまま、量や手間を減らせないか
- 商品価値が最も伝わる体験は何か
- 誰かへ一言で説明できる特徴があるか
この質問へ答える際は、会議室だけで考えないようにします。
実際の利用者を観察し、営業や顧客対応の担当者からも話を聞きます。さらに、小さな試作品を出して反応を確かめると、思い込みを減らせます。
あなたのビジネスにどう応用するか?
大企業の成功事例には、多額の開発費や販売網が関わっています。
そのため、同じ施策をそのまま再現するのは難しいでしょう。ただし、考え方は小さな事業にも応用できます。
特定の顧客と場面へ絞る
最初から幅広い市場を狙うと、商品が曖昧になります。
そこで、特定の顧客が困っている一つの場面へ絞ります。
「経営者向けコンサル」よりも、「決算直前でも利益と納税額が分からない経営者向け」の方が、必要な支援を設計しやすくなります。
対象を狭めることは、市場を捨てることではありません。
最初に強く刺さる場所を作り、反応を確認してから広げます。
完成品を作る前に小さく検証する
大量生産や大規模な広告の前に、コンセプトを試します。
試作品を少人数へ提供する。仮の販売ページで反応を見る。無料体験で、どの部分に価値を感じるか確認する。
ただし、クリック数だけでは判断できません。
利用後の満足度、継続意向、紹介したいと思うかまで確認します。
顧客の負担を商品設計へ入れる
提供する価値だけでなく、利用までの負担も見直します。
申し込みが面倒ではないか。初期設定に時間がかからないか。教材が多すぎて、何から始めるか迷わないか。
クイックルワイパーやアタックは、中心機能に加え、準備や収納の負担も減らしました。
顧客が結果へ到達するまでの工程全体が商品です。
口コミを頼む前に、話す材料を作る
紹介キャンペーンを行っても、説明しにくい商品は広がりません。
そこで、名前、方法、成果、誕生物語などを整理します。
「便利なサービス」では弱くても、「30分かかっていた作業を3分にする診断」のように説明できれば、人へ伝えやすくなります。
口コミはお願いするだけでなく、話しやすい材料から設計します。
ヒット商品に学ぶべき本当のこと
ヒット商品は、天才のひらめきだけで誕生したわけではありません。
UCCは小さな不便を拾い、缶へ詰める技術的な問題を解決しました。ポカリスエットは、新しい飲用場面を理解してもらうため、初年度だけで3000万本を配っています。
アタックは、洗浄力を高めて使用量を減らしました。クイックルワイパーは、既存技術を別市場へ応用し、掃除を始める負担へ目を向けています。
じゃがりこは、女子高校生が外で食べる場面から、形と容器を設計しました。
共通しているのは、商品単体だけを見ていないことです。
使う前の不便、使う場面、利用後の行動、販売現場まで含めて考えています。
もちろん、同じ方法を使っても必ずヒットするとは限りません。市場の大きさ、競合、価格、資金、タイミングによって結果は変わります。
それでも、売れる可能性を高める設計はできます。
顧客が我慢している不便を見つける。使う場面から商品を作る。体験後の反応を確かめる。そして、価値が伝わるまで改善を続ける。
ヒット商品は、偶然だけで生まれるものではありません。
小さな兆候を見つけ、商品と市場の両方を育てた結果なのです。


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